介護士のための排泄ケア

介護現場で役に立つ排泄ケアについて基礎から紹介していきます。

皮膚にやさしいオムツの使い方!

 

ちくわです。


オムツをしている方に付き物なのが皮膚トラブルですよね。
今日は皮膚トラブルについて基礎の部分からお話したいと思います。



・オムツかぶれって何?


現場で働いていると”オムツかぶれ”という言葉をよく耳にしますよね。
そもそもオムツかぶれとはなんでしょうか。


極まれにオムツに対してアレルギー反応が出る方はいらっしゃいますが、
ほとんどの方はオムツでかぶれているのではなく、
便や尿によってかぶれているのではないでしょうか。


介護者がおむつに依存することなく、
しっかりとアセスメントを行い、
"かぶれ"を起こさないケアを行なうことが重要です。



・オムツをつけることは当たり前でない!

以前排泄ケアの第一歩はアセスメントであるという記事をあげました。
皮膚トラブルについても同じです。


「失禁があるからオムツ」
と短絡的に考えてしまうのではなく、
皮膚トラブルという問題に対してアセスメントを行い、
オムツ以外に適したケア用品や用具はないかを検討することが必要です。


現在筆者が働いている現場でも
漏れるからオムツの枚数を増やそう!
と短絡的に考え、何枚もオムツを重ねるケアをしてしまっています。


オムツをつけること自体に不快感があるのに、
更に何枚も重ねてしまうと余計不快ですよね。


不快であれば、オムツをはずしてしまう方もいらっしゃいますし、
オムツをたくさんつけていると中が汗や尿で蒸れてしまい、
皮膚トラブルを悪化させる原因にもなります。


介護者がオムツに頼りすぎることはよくないですね。

 








・正しいオムツの選び方


とは言え、オムツが悪だというわけではありません。

失禁という著しくQOLを損なう状態を緩和する手段として
オムツを使用することはとても良いことだと思います。


ではどのようなオムツを使えばよいのでしょうか。


基本的には通気性に優れ、尿の逆戻りがないもの、
使う方の身体の大きさや形にあったもので下着感覚で使えるものが良いです。


オムツは尿を吸収するためのものですが、
オムツによっては一度吸収した尿が、戻ってしまうことがあります。
その状態だと、皮膚が常にふやけた状態になり、それも皮膚トラブルの原因となります。



・おむつは下着である!


これは個人的に一番大切にしている考え方です。


オムツを使っている方にとってオムツとは
尿を吸収するものでも、便を受け止めるものでもなく、
"下着"であると考えます。


オムツを使うことに抵抗を感じる方も多いと思います。


オムツを重ねて使用することで
周りからオムツを使っていることが丸分かりになったり、

使用済のオムツをそのままゴミ箱へ捨てたりすることなどは
オムツを使っている方にとってはとても恥ずかしいことだと思います。

オムツを自分の下着だと思えば、
そんなことはしませんよね?

自分の下着であれば、人の目に触れないように扱うと思います。


羞恥心の配慮を大切にしたいと思っています。



・まとめ



排泄ケアに関わる皮膚トラブルについて話してみました。

しっかり根拠のあるケアを行ない、
問題に対して適切な用品を使うことが基本です。

少しでも参考になれば嬉しいです。