介護士のための排泄ケア

介護現場で役に立つ排泄ケアについて基礎から紹介していきます。

排泄ケアのスタートライン!正しく問題を把握しよう!

 

ちくわです!

 

 

排泄ケアは死ぬまで24時間続くものであり、

在宅にとってはかなり負担の大きなものです。

 

施設でも即時性を求められ、

漏れなければいい。

といったケアが横行しています。

 

 

今日は排泄ケアを進めるにあたって一番最初に考えるべき”問題の把握”について考えていきたいと思います。

 

 

1.排泄ケアとパッド交換の違い。

 

施設ケアでよくある、

 

パッドにおしっこが出ていたら交換!

パッドからおしっこが出ていたらパッドの大きさを変える!

漏れなければ問題なし!

 

これは排泄ケアとは呼びません。

ただのパッド交換です。

 

 

なぜパッドにおしっこが出てしまうのか、

なぜパッドからおしっこが漏れるのか、

どうすれば快適に排泄を行なえるのか、

といったことを考え、ケアすることを排泄ケアと呼びます。

 

 

2.問題の把握はスタートライン!

 

パッドからおしっこが漏れて服を着替えた!

これはなにが問題なのでしょうか。

 

 

こうやって一人一人に質問を投げかけると、

本人が不快感に思うことが問題。

トイレ誘導の時間が間違っている。

パッドの大きさが間違っている。

ともっともらしい答えが返ってくるのですが、

 

介助者がしんどい。

介助者が楽をするためにはどうすればいいのか。

といった考えが根底にある方は多いです。

 

排泄ケアを進めていく上で、

問題の把握はスタートラインです。

 

どこを問題と考えるのかによって、その後の対応が変わってきます。

 

介助者が楽をしたいといった考えを持っていると、

決してお年寄りにとってより良いケアを行なうことは出来ません。

 

排泄ケアの主役はお年寄りであるということを、

忘れずにしてほしいです。

 

 

 

3.お年寄り目線とは何なのか。

 

では、さきほどの

パッドからおしっこが漏れて服を着替えた

ということを例に、お年寄り目線で問題を考えてみたいと思います。

 

 

・尿意を感じたがトイレに間に合わなかった。

・尿意を感じなかった。

 

この二つの内どちらなのかによって対応がかなり変わってきます。

 

尿意を感じているのであれば、何らかのサインがあったはずです。

しっかりトイレに誘導すれば解決です。

 

尿意を感じていない場合は、

病院で医療的ケアを受けたり、

こちら側で排尿パターンを把握する必要があります!

 

 

・尿量に対してパッドの大きさが合っていない。

 

これはもしいつもよりたくさん水分を摂っていたなら、

尿量が増えていてもおかしくありません。

しかし、飲む量が変わっていないのであれば、

体の中で何かが起きている可能性があります。

パッドうんぬん、トイレうんぬんの話ではないかもしれません。

 

 

 

4.さいごに

今回はカンタンにお年寄り目線での考え方を紹介しました。

正しく問題を把握して、より良い排泄ケアを行なっていきたいですね。